講師紹介:
 がんの内科医として、がんの標準治療の実践とその普及につとめるとともに、インフォームドコンセント、セカンドオピニオンの確立と普及、薬害防止の構築整備ならびに臨床科学の確立と普及に貢献されておられます。 医師のバイブルと呼ばれるメルクマニュアル日本語版の監訳・監修責任、米国国立がん研究所が配信する、がん診療に関する世界最高最新のデータベースPDQRの日本語版総責任者でもあります。

開催経緯:
 昨年12月に開催されました再生医療コンソーシアムで本学の臨床基礎研究から臨床研究に発展させるにはどのようにすればいいのかという質問がありました。 そこで、基礎研究から臨床研究への橋渡し研究(トランスレーショナル研究)の第1人者である福島雅典先生にアカデミック臨床研究機関(ARO)の現状と課題について講演頂きます。

要 旨:
 第2次安倍内閣によって平成25年6月14日に発せられた「日本再興戦略」には、医薬品、 医療機器開発、再生医療研究を加速させる規制、制度改革の一環として「『日本版NIH』の創設に向けた検討とも整合した形で、・・・(中略)、 ARO(多施設共同研究を始めとする臨床研究・治験を実施、支援する機関)構築により、ニーズを踏まえた高度かつ専門的な臨床研究や治験の実施体制を整備する」と明記されています。 「日本再興戦略」
 当日はわが国におけるトランスレーショナルリサーチを推進する基盤整備とARO構築の歴史と実績、そして展望について、簡単に紹介します。